「いい子にしようね~!」
「いい子にしてたらきっとクリスマスにはサンタさんがくるよ~!!」
子供にそう言った5分後
おもちゃを投げたり妹にいじわるするむすこに向かって…
と言ってしまい後悔したことが実は何度もあります…
「いい子」ってとても便利な言葉なのでつい使ってしまうんですが,実はあまりおすすめはしない声かけの仕方なんですよ。
今回は幼児教育について学んできた私が,「いい子」という言葉が子供に与える影響について,少しお話したいと思います。
あらためて自分にも言い聞かせるのが目的でもあります。
「いい子」って言わないほうがいい理由
それは,「いい子症候群」になってしまう可能性があるからです。
実は私は自分がそうなんじゃないかな?と思っています。
「いい子症候群」とは,親の期待に応えようとして親の顔色をうかがう行動をする子のことです。
親に嫌われたくない,怒られたくない,褒められたいという気持ちから,自分の意志ではなく親が喜ぶ行動をとるんです。
褒められたいから頑張る!というのは悪いことではありませんが,親の反応を過剰に意識してしまうようになるとちょっと心配です。
親が見ていないところで悪いことをしたり,自分でやりたいことを選べない子になってしまう可能性があるからです。
私は,小さいころから
「ほんと手がかからなくていい子ね~」
「妹の面倒を見てくれていい子ね~」
と言われてきました。
そう言われたくて頑張っていた気がします。
怒られるのが嫌で,周りの反応ばかり気にするようになり自分のやりたいことを強く主張できなかったんです。
その反動か,祖母の家のテーブルクロスを無言でハサミでザクザク切ってしまったことがあり,家族を驚かせました…
つまり,自分の意見ややりたいことを主張できず我慢してしまうと,どこかで爆発する可能性があるってことです。
我慢ができないわがままな子も困りますが,いい子を演じてこっそり悪いことをする子も困りますよね^^;
私は後者だったので,大人になってからもいろいろと苦労しました…
人の顔色ばかり気になり,自分の意見をハッキリ言えなかったので損することも多かったです。
「親の都合のいい子」にはなってほしくない
そもそも「いい子」って,どんな子どものことを言うんでしょう?
- 親の言うことをよく聞く子
- 親の思い通りに行動する子
もしそういう子が「いい子」なら,何でも言うことを聞くロボットみたいになるのがいいってことになりませんか?
…自分の子供にそうなってほしいとは思いません。
子どもには「いいこと」「悪いこと」を教えよう

子供には「いいこと」と「わるいこと」を教えます。
- 人にやさしくしたり,困っている人がいたら助けてあげたりするのは「いいこと」
- モノを投げたり,人のモノを盗ったり,けがをさせたりするのは「わるいこと」
子どもに「こういう行動はいいことだよ」「こういう行動は悪いことだよ」と世の中の基本的な仕組みを教えてあげるのが親の役割です。
そのあとの行動を選択するのは子供自身です。
子どもの行動を評価しよう
親は,子供が「いいこと」を選択したら褒め,「わるいこと」を選択したら叱ります。
そのとき子供に対して「いい子だね」ではなく「いいことができたね!」と言えたらばっちり!
子供の「行動」を褒めるんです。
悪いことをしてしまった子には「お前は悪い子だ!」ではなく「それはやったらダメなことだよ」と言います。
悪いことをした子供を叱るのはとても難しいです。
つい感情的になって「なんでいい子にできないの!」「だからあなたはそういうところがダメなのよ!!」と言ってしまうこともあるかもしれません。
でも子供自身を「ダメな子」「いい子にできない子」と決めつけた言い方はできるだけしないように気をつけたいですね。
もし言ってしまったとしても,そのあとしっかりフォローすることが大事です。
子どもは好奇心旺盛なので,悪いことだとわかっていても試してみたくなったり,親の気を惹きたくなる時があります。
それが「わるいこと」だということは繰り返し伝えていくしかありません。
それがしつけ,育てる,ということなのかなと思います。
おわりに
クリスマス前には「お手伝いしてくれたらママはすごくうれしいよ!」「いいことをたくさんしようね!」というようにしたら,自分のモヤモヤがなくなりました。
そして悪いことをしたときは「それっていいこと?悪いこと?」と聞くようにしています。
そうすると子供はそのあとの行動を自分で考えるようになりますもんね。
私も意識しながら,そして自分の感情と戦いながら子どもへの声かけを考えています。
この記事を読んで少しでも共感する部分があった方は,ぜひ「いい子」という言葉をほんの少し変えてみてくださいね^^